シャンティデーヴァ「入菩薩行論」は、大乗菩薩の修道について説かれている論書です。
この記事では、そこから任意に抜粋した言葉を記載しています。
引用元の書籍は「入菩薩行論」の日本語訳である「菩薩を生きる」です。
悟りを開き、そして去った仏陀に、
穢れなくありがたい仏法に、
功徳の海である仏子に、
尊い心を得んとして、私は最高の供養をする。(1)
悟りをひらいた方々、そして菩薩の後継者のすべてに、
生涯この身を捧げる。
この上なく勇敢な方々よ、私のすべてを受け入れたまえ。
私は心からあなたがたを敬い、あなたがたのしもべとなる。(8)
受け入れられたなら、
私は輪廻にひるまず衆生のために行動する。
過去の悪事を断ち切り、
二度と悪事に染まりはしない。(9)
悟りの真髄に到達するまで、
私は仏陀に帰依する。
仏法(ダルマ)にも、
多くの菩薩にも帰依する。(26)
人はすべてを諦め、死ぬべき定めにある。
だが、私は無知ゆえに、
友にも、敵にも、
多くの過ちを招き、もたらしてきた。(34)
いつか私の敵は残らずいなくなり、
友人も残らずいなくなり、
私もまたいなくなり、
そうしてすべてものもは消え去る。(35)
私もまた、つかの間の存在であるとは、
思いもかけなかった。
おかげで、憎しみ、情欲、無知のために、
多くの罪を犯してきた。(38)
夜も昼もとめどなく、
私の命は刻々と失われ、
どこからも補われはしない。
このような私に死が訪れないはずがない。(39)
この人生を去るときは、
親類縁者をすべて残し、
ただ一人で見知らぬ道を歩み出さねばならない。
それなのに、なにゆえ友や敵をそれほど気にかけるのか。(61)
将来の苦しみのすべてを恐れて、
私は合掌し、いつまでもひれ伏す。
私の救世者を前にして、
じかに、すべてを懺悔する。(64)
どうか、世を導き守る方々、
あるがままの私を、罪深いものとして受け入れてください。
このような行為は罪そのものであり、
もう二度としないと約束します。
関連記事の目次はこちら