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東西の信仰の道
「神仏を信じ、愛し、救いとっていただく」という霊性の教えが世界中にあります。
西洋では、父なる神と聖霊とひとつである救い主キリストによって罪が贖われキリストを通して天の国に入ることができると説くキリスト教、唯一神アラーへの信愛を説くイスラム教。
東洋では、ヒンドゥー教のなかで説かれている神を愛し求めることを通して神を悟るというバクティの教え、法然上人や親鸞上人によって説かれた阿弥陀仏の救いによって浄土に生まれ変わるという大乗仏教におけるダルマなどがあります。
それらの教えを学び、比較すると、互いに似通っているところが多くあると感じます。
そこには、自分の力ではどうすることもできず苦しみ悩んでいる人々の存在があり、それらの人々を恩寵によって救いとろうという神仏の慈悲があり、その教えと道を説き示した聖賢たちがいます。
信仰の道と旭川の関係について
あるとき、私は、自分の出身地である旭川と信仰の道の関係について、ふと思い感じることがありました。(もちろん旭川に関心のない方には興味深い話ではないかもしれませんが、笑)
それは、旭川出身で、信仰の道を多くの人々に届けるような役目をされている方々がいることに気づいたからです。それが下記させていただく4人の方々です。
もちろん「たまたま」と言われればそれまでですが、それぞれの方々が各方面において小さくない仕事を為しておられると思います。それらの方々を生んだ土地ということに、何か見えない意味を感じたいと個人的には思いました。また、同郷の方々がそのような仕事をされているということに嬉しさを感じています。
日本のマザーテレサ・渡辺和子さん
渡辺和子さんは、わずか9歳のときに二・二六事件で目の前で父親を射殺され、18歳でキリストの洗礼を受け、29歳でシスターとなり、36歳でノートルダム聖心女子大学の学長に就任し、マザー・テレサ来日の際には通訳を務めるなど多方面で活動され、2016年12月30日に天に召されました。
この渡辺和子さんは旭川市で出生されています。
特に有名な著書に「置かれ場所で咲きなさい」があり、これは私も読みましたがとても心にぐっとくる本でした。
時間の使い方は、そのままいのちの使い方。置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。「こんなはずじゃなかった」と思う時にも、その状況の中で「咲く」努力をしてほしいのです。
ラーマクリシュナの言葉を日本に伝えた・田中嫺玉さん
旭川市出身の田中嫺玉さんは、近代インドの大聖者ラーマクリシュナの教えを翻訳され、また、ラーマクリシュナの生涯についての書籍を書かれています。田中さんの、ラーマクリシュナの教えの息遣いが伝わってくるような翻訳には定評があります。
ラーマクリシュナは、神を求め愛することを通して神を悟ることを説かれたインドの聖者です。神と語らい、神の意識に没入し、子どものような無邪気さとどのような学者も及ぶことができない智慧の言葉で多くの人々の人生を霊的に変容させました。キリスト教やイスラム教の修行も実践し、神の名前や宗教宗派の違いはあるけれども、どれも同一の神であることを自ら悟ったといいます。
田中嫺玉さんの主な著書には次のものがあります。
インドの光 聖ラーマクリシュナの生涯
神の詩ーバガヴァッド・ギーター
大聖ラーマクリシュナ 不滅の言葉(コタムリト)第一巻
クリスチャン作家・三浦綾子さん
「氷点」のベストセラーで有名な三浦綾子さんは旭川で生まれ育ち亡くなったクリスチャン作家です。旭川には三浦綾子記念文学館があります。
全国的にも有名な方で、多くの方々に影響を与えたといいます。
とはいえ、私自身は著書を読んだことがなく、記念館にも行ったことがありませんので、個人的に何か記すことはできないのですが。
ゴスペルシンガー・松本優香さん
旭川市出身のゴスペルシンガーの方です。松本さんが歌っている歌で個人的に好きなものをあげてみます。
きみは愛されるために生まれた
もうひとつの実を望まれ
きみは愛されるため生まれた(CD)
もうひとつの実を望まれ(CD)
こちらで購入ができるようです。
個人的な感想
旭川市は北海道の屋根と呼ばれる大雪山連峰のふもとにあります。世界の屋根と呼ばれるヒマラヤは大きな雪山という意味であり、大雪山は日本のヒマラヤといえるのではないかと個人的には感じています。
遠い過去からヒマラヤでたくさんの霊性の修行者が修行し、真理を悟り、人類の平和と進化成長に貢献してくださってきたことを思うと、大雪山連峰を通してヒマラヤへと想いをはせることにも一分の功徳があるのではないかと感じます。
その大雪山のふもとにある旭川と信仰の道にどのような関係があるのかは私にはわかりませんが、上記の旭川出身の方々の仕事を思うと心が暖かくなります。私としてはそれだけで十分有難いことと感じています。