このタイトル記事のシリーズは、ダライ・ラマ法王猊下より無上瑜伽タントラ(チッタマニターラ尊)の灌頂を授かったことに直接的、間接的に関係している因縁について記載していきます。
この記事では、この度の灌頂を授かることが決まってから、私が読み学んできた書籍についてまとめておきたいと思います。
目次
顕密のブッダダルマに関連する書籍
1、チベット密教 修行の設計図
ポタラカレッジの方に、秘密集会タントラについて学ぶのに、まずどの書籍を読んだら良いかと尋ねたところ紹介していただいた本です。
チベット密教の修道プロセスがゴールからスタートを逆に辿りながら解説されています。この解説の仕方によって目的に至る道筋を理解しやすい構成になっています。
2、聖ツォンカパ伝
ツォンカパの伝記集です。ツォンカパの説かれたダルマを学ぶにあたって、是非とも読んでおきたい書籍です。素晴らしい書籍を翻訳していただいたと思います。
3、ツォンカパのチベット密教
ツォンカパが密教の修道プロセスについて体系化した論書の解説と一部の和訳が掲載されています。
単なる学者の翻訳本ではなく、チベット密教を実際に実践され続けていらっしゃる密教修行者である著者が書かれたということが重要な点だと思います。詳しい訳注もあります。
ガクリムの解説と和訳をしていただいた著者のお仕事に心から敬意を払いたいと思います。そして、いつか全品の和訳を読みたいと思いました。
4、智慧の女たちーチベット女性覚者の評伝
6人の女性成就者の伝記をまとめた書籍。女性の修行者や成就者にフォーカスした書籍はめずらしいと思うし、今後もっと出版されてほしいとも思う。著者自身が、カルマパ16世猊下のもとで出家して尼僧となった(のちに還俗)経歴をもっている。
特に秘密集会に関連する書籍
5、秘密集会タントラ和訳
秘密集会タントラの和訳本です。松長有慶師の長年の研究の結晶といえると思います。密教経典は、内容を通読するだけで理解することなどとてもかないませんが、灌頂を受けるダルマの経典を読んでおくべきと考えて通読しました。
6、チベットの「死」の修行
秘密集会タントラの生起次第についての翻訳と解説です。灌頂を受けてからどのような瞑想をしたらよいかを事前にイメージするために読みました。
7、チベット密教 図説マンダラ瞑想法
「秘密集会タントラ」と「ヤマーンタカ」の成就法について実際の瞑想法が解説されています。前出の「チベットの死の修行」と合わせて読むことで成就法がよりよく理解されると思いました。
その他の書籍
8、ダライ・ラマと転生
今回の灌頂会で通訳を担当されていた平岡宏一さんの人生の軌跡が記された書籍だと思いました。特に、平岡さんと根本ラマであるロサン・ガンワン師との師弟関係は胸に迫るものがありました。今回の灌頂会に流れこんでいる様々な因縁に思いを巡らせずにはいられない書籍です。
次回は、チベット仏教を学ぶ際に参考になるサイトについて紹介させていただきたいと思います。