この一連の記事では、ブッダ(釈尊)の言葉をまとめています。
ブッダの言葉 1〜12
1.
この人生の苦しみが、どうして起こるかというと、それは人間の心につきまとう煩悩から起こることは疑いない。
その煩悩をつきつめていけば、生まれつきそなわっている激しい欲望に根ざしていることがわかる。このような欲望は、生に対する激しい執着をもととしていて、見るもの聞くものを欲しがる欲望となる。また転じて、死をさえ願うようにもなる。
これを苦しみの原因という。(転法輪経)
2.
ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくりだされる。
もしも汚れた心で話したり行ったりするならば、苦しみはその人につき従う。
車をひく牛の足跡に車輪がついて行くように。(ダンマパダ・1)
3.
すべて悪しきことをなさず、善いことを行い、自己の心を浄めること、これが仏の教えである。(ウダーナヴァルガ・28−1)
4.
心をまもり、ことばをまもり、身体の動作につねに気をつけている人は、悩みに出会っても苦しまないであろう。(ウダーナヴァルガ・31−52)
5.
他人の過失を見るなかれ。他人のしたこととしなかったことを見るな。ただ自分のしたこととしなかったことだけを見よ。(ダンマパダ・50)
6.
身も心も、因縁によってできているものであるから、この身には実体はない。この身は因縁の集まりであり、だから、無常なものである。(パーリ、中部4−35)
7.
実に自己は自分の主である。自己は自分の帰依処である。ゆえに自分をととのえよ。商人が良い馬を調教するように。(ダンマパダ・380)
8.
もしもあなたが苦しみを恐るならば、もしもあなたが苦しみを嫌うならば、あらわにも、あるいは秘密にでも、悪い行いをするな。(ウダーナヴァルガ・9−3)
9.
他人の過失は見やすいけれども、自分の過失は見がたい。(ウダーナヴァルガ・27−1)
10.
悪いことをするよりは、何もしないほうがよい。悪いことをすれば、後に悔いる。悪いことをしたならば、後に憂える。悪いところに行って憂える。
善いことはするほうがよい。なして、後に悔いがない。善いことをしたならば後に喜ぶ。善いところに行って喜ぶ。(ウダーナヴァルガ・29−41、42)
11.
修行僧よ。汚れが消え失せない限りは、油断するな。(ダンマパダ・272)
12.
心に従わず、心の主となれ。(般泥洹経)
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